気づかぬまま進行する腎臓病
腎臓は、心臓から絶えず送り込まれる大量の血液の老廃物を除去する濾過(ろ過)装置です。腎臓で濾過された血液は血管を通って再び体内を巡ります。
腎臓の主な役割としては、
血液中の老廃物を体外に排泄
尿の濃度や量を調節し、体内の水分量を調節
体内の電解質濃度のバランスを調節
赤血球や血圧を調節するホルモンの分泌
などがあります。何らかの原因でこの腎臓の働きが低下すると「腎不全」という状態になり、腎不全が悪化すると人工透析が必要となります。
腎臓病の特長の一つは、
“初期の自覚症状がほとんどない、物言わぬ臓器である”
ということです。患者さんが全く気付くことなく病状が進行してしまうケースが多々あります。
そこで、最近思い当たることはありませんか?
腎臓病チェックリスト
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いかがでしたか?何か思い当たることはありましたか?少しでも気になることがあれば、専門の病院、ドクターに相談されることをおすすめします。





高血糖が長期間続くことによって起こる腎臓の障害を糖尿病性腎症といいます。早い段階での自覚症状はあまりありません。徐々に、たんぱく尿・浮腫・倦怠感などの症状が現れます。糖尿病性腎症から慢性腎不全に移行し、人工透析となった患者数は年々増加の一途をたどっており、総体患者数のおよそ4割を占めます。
食事を調整することで、必要な栄養を摂取しながら体内にできる老廃物などの量を抑制し、腎不全の進行を遅らせることができます。まず、毎日1日3食しっかり摂ることが大切です。さらに、塩分・タンパク質・水分・エネルギー量・カリウム・リンなどの摂取は、腎不全を悪化させたり高血圧や動脈硬化などにつながる恐れがあるため摂取を制限します。食事療法の内容は人によって異なるため、食事療法は主治医や栄養士の指示のもと行って下さい。
今のところ腎不全を薬によって完治させることは不可能ですが、症状を遅らせることは可能です。治療に用いる薬としては、血圧を下げるものやホルモンなど様々で、腎不全の原因となった疾患や腎不全の程度などによりそれぞれ異なります。薬の服用に関しては、主治医の指示のもと行って下さい。