腎臓病について

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About kidney disease

気づかぬまま進行する腎臓病

腎臓は、心臓から絶えず送り込まれる大量の血液の老廃物を除去する濾過(ろ過)装置です。腎臓で濾過された血液は血管を通って再び体内を巡ります。

腎臓イラスト腎臓の主な役割としては、

血液中の老廃物を体外に排泄
尿の濃度や量を調節し、体内の水分量を調節
体内の電解質濃度のバランスを調節
赤血球や血圧を調節するホルモンの分泌

などがあります。何らかの原因でこの腎臓の働きが低下すると「腎不全」という状態になり、腎不全が悪化すると人工透析が必要となります。
腎臓病の特長の一つは、

“初期の自覚症状がほとんどない、物言わぬ臓器である”

ということです。患者さんが全く気付くことなく病状が進行してしまうケースが多々あります。

そこで、最近思い当たることはありませんか?

腎臓病チェックリスト

腎臓病診断チェックチェックリスト

いかがでしたか?何か思い当たることはありましたか?少しでも気になることがあれば、専門の病院、ドクターに相談されることをおすすめします。

腎不全とは?

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What is kidney failure?

腎不全とは腎臓の機能が正常の30%以下の状態をいいますが、腎不全は主に急性腎不全と慢性腎不全の2種類に分けられます。

腎臓イラスト◆ 急性腎不全 ◆
ケガや他の疾患により腎機能が急激に低下した状態を急性腎不全といいます。適切な治療を受けることで、その多くが発症前の正常な状態にまで回復します。

◆ 慢性腎不全 ◆
慢性腎不全では、長期にわたって徐々に病気が進行し、腎機能が失われていき、腎臓が次第に萎縮していきます。いったん慢性腎不全に陥れば、失われた腎機能を再び回復することは不可能となります。さらに症状が悪化すると、人工透析などが必要となります。

慢性腎不全となる主な病気

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Major diseases

慢性腎不全に至る病気、原因として主なものは下記があります。

◆ 糖尿病性腎症 ◆
医師イラスト高血糖が長期間続くことによって起こる腎臓の障害を糖尿病性腎症といいます。早い段階での自覚症状はあまりありません。徐々に、たんぱく尿・浮腫・倦怠感などの症状が現れます。糖尿病性腎症から慢性腎不全に移行し、人工透析となった患者数は年々増加の一途をたどっており、総体患者数のおよそ4割を占めます。

◆ 慢性糸球体腎炎 ◆
糸球体(※)に慢性的な炎症が起きた状態を慢性糸球体腎炎といいます。糸球体が炎症によって傷つき、赤血球やたんぱく質が漏れ出すことから、血尿やたんぱく尿といった症状が現れます。慢性糸球体腎炎はいくつかの疾患の総称であることから、それぞれの疾患に適した治療を行います。

※糸球体とは腎臓の中にある毛細血管などが集まる塊のことで、ここで血液中の老廃物や余分な水分が濾過されます。

◆ 腎硬化症 ◆
血圧が上昇することで腎臓の血管の動脈硬化が進み、血流量が減少して腎臓が硬くなった状態を腎硬化症といいます。症状としては、血尿・たんぱく尿・頭痛・倦怠感・吐き気などを伴います。動脈硬化が進むと、心筋梗塞や脳卒中なども引き起こす恐れがあるので注意が必要です。

腎不全の治療法

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Treatment

腎不全の治療には、食事療法と薬物療法の2つを行います。基本的に、食事療法を中心に患者様ひとりひとりに合わせた薬物療法を行います。

◆ 食事療法 ◆
食事療法食事を調整することで、必要な栄養を摂取しながら体内にできる老廃物などの量を抑制し、腎不全の進行を遅らせることができます。まず、毎日1日3食しっかり摂ることが大切です。さらに、塩分・タンパク質・水分・エネルギー量・カリウム・リンなどの摂取は、腎不全を悪化させたり高血圧や動脈硬化などにつながる恐れがあるため摂取を制限します。食事療法の内容は人によって異なるため、食事療法は主治医や栄養士の指示のもと行って下さい。

 

◆ 薬物療法 ◆
薬物療法今のところ腎不全を薬によって完治させることは不可能ですが、症状を遅らせることは可能です。治療に用いる薬としては、血圧を下げるものやホルモンなど様々で、腎不全の原因となった疾患や腎不全の程度などによりそれぞれ異なります。薬の服用に関しては、主治医の指示のもと行って下さい。

また、たばこは百害あって一利なしといわれます。喫煙時の腎臓への悪影響も例外ではないため、禁煙を行います。飲酒に関しては、適量であれば問題ありません。運動は、激しいものや長時間行うものは避け、病状に合わせた適度な運動を行うようにしましょう。

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